桜内文城が描く政権構想 桜内ビジョン2012
僕は日本が好きだ。政治家の使命と責任は、国家、国民、国益を守ることにある。これを実現するため、「自由」、「保守」、「独立」を基本理念とする政体(統治システム)を確立する。それにより自由な経済活動と経済成長を最大化するとともに、物心両面で豊かで「誇りある国」を目指す。
「桜内ビジョン2012」は、以下、統治機構改革と国家基本政策の2部8項目からなる。
【統治機構改革】
- ① 国会及び内閣:首相公選制の導入。閣僚の国会議員過半数要件の撤廃。立法権と予算編成権を国会に専属。政党法制定。
- ② 地域主権型道州制:独自財源、条例の上書き権(立法権)を有する地域主権型道州制への移行。
- ③ 公務員制度改革:キャリア官僚の40歳定年制。政治任用の国家戦略スタッフの設置。
【国家基本政策】
- ④ 外交防衛:国連安全保障理事会の常任理事国入り。集団的自衛権に関する法整備。2045年を目標に外国軍の自国内駐留を全廃。
- ⑤ 社会保障:世代間格差の是正のため、公的年金制度に世代別の勘定区分を設置。公的年金の現物給付化等による社会保障関係費の圧縮。歳入庁の設置。「社会保障個人口座」の開設。給付付き税額控除方式(負の所得税)の導入。
- ⑥ 経済財政:公会計制度改革(国の財政の複式簿記化)。デフレ脱却のため、日銀に「経済復興基金」100兆円を設置。エネルギー開発、大規模インフラ整備等について、新たな「公益資本市場」(仮称)を整備。法人税率を20%に半減。子育て・勤労世代の税負担・社会保険料負担の軽減。同一労働同一賃金の法制化。弁護士、医師、公認会計士、税理士等の業務独占・新規参入規制の撤廃。
- ⑦ 地域経済:農地法、漁業法等の新規参入規制を撤廃。民法家族編・相続編の改正(時代に相応しい「家」制度の復活)。
- ⑧ 教育:日本の歴史と伝統に誇りを持つことのできる歴史教育。ロジカルに考え、自らの意見をロジカルに伝える技術の習得。
桜内文城の原点
自分がいかに小さな存在であろうとも、世の中を変えることができると思うことからすべてが始まる。どんな田舎に生まれようとも、貧しくとも、背が低くとも、世の中を変えることなんかできないという理由を探すのではなく、どうすれば世の中を変えることができるのかを考えよう。
20代の終わり、大蔵官僚時代に「政と官」のあり方、国家の統治機構の改革に関する提言を発表したら、当時の事務次官らの逆鱗に触れ、5年間、左遷の旅に出ることになった。今思えば、30代の左遷と研究者への転職は最高の経験だった。30代は人生の中で最も創造性の高い仕事ができる時期だ。僕の場合、統治機構の仕組みや政府のマクロ経済政策の経済全体への波及効果についてロジックを積み重ね、それらを数字で表現する公会計の理論を確立し、さらに会計システムとしての特許も取得した。
今、40代。政治の世界にあって、自分がいかに小さな存在であろうとも、世の中を変えることができる。そしてこれを公に証明すべき立場にある。
政治家に求められる力
いかなる時代にあっても、政治家に求められるのは「国家経営力」、すなわちビジョンを実現する力である。
- ①まるで見てきたかのようにリアルにビジョンを思い描く「想像力」。
- ②ビジョンの実現に向けて人々のベクトルを合わせる「説得力」。
- ③ビジョン実現までの工程を精密に設計する「論理力」(ロジック)。
国政の目的
国民の生命、自由、財産を守り、その価値を高める。日本人としての誇りと日本国民としての一体感を取り戻す。そのために政治家として「決断」し、「実行」し、「責任」を果たす。
基本理念
「自由」他者の自由を侵さず、社会の規律を守る限り、個人の自由を最大限に尊重する。あらゆる規制に守られた既得権益を打破する。みんなの知恵を効率よく集約する小さな政府を実現する。
「保守」日本の歴史と伝統を尊重する。個人と国家をつなぐ社会の最小単位としての家族や地域の「絆」を復活させる。この「絆」は、分断された個人の最後の拠り所となるセーフティネットとなる。個人の自由と社会の秩序を調和、規律ある自由な社会を「保守するための改革」を実践する。
「独立」個人と国家の自立。国家と国民は自らの力で守る。「衣食を官に頼らず」の精神を持つ。組織に養ってもらうのではなく、個々人が経済的にも自立すべきである。
統治機構改革
象徴天皇制、国民主権を維持。その枠内で政府(国会及び内閣)の意思決定の仕組みを根本から変える。政府(国会及び内閣)の意思決定に関する責任の所在を明らかにするとともに、政府の意思決定のスピードとクオリティを高める。
1.国会及び内閣
- ・日本を一つの会社と見立てたならば、国民=株主(所有者=信託受益権者)、国会=取締役会(意思決定機関)、内閣=執行役(執行機関)、内閣総理大臣=代表取締役兼CEO。国民が統治権を政府(国会及び内閣)に信託。政府(国会及び内閣)は国民に対して受託者責任を負う。
- ・政府(国会及び内閣)の受託者責任の明確化、代表権限の規律付けのため、公会計制度を導入。一般会計と特別会計を連結した予定財務書類の作成・開示を通じたシミュレーション「国ナビ」を実施。加えて、マクロ経済政策による日本経済全体に対する波及効果をシミュレート。
- ・首相(代表取締役兼CEO)の選び方:任期4年の首相公選制を導入。国会議員の中から国民が直接投票によって選挙。法の執行権限と責任を集中、明確化。
- ・憲法68条1項但書の改正:首相(代表取締役兼CEO)が閣僚(執行役)を任命する際、国会議員(取締役)か否かに関わらずベストの布陣を可能とするため、閣僚の国会議員過半数要件を撤廃する。
- ・国会(唯一の立法機関)の権限の強化。(首相自らの議員立法を除き)内閣提出法案を廃止、予算案を予算法案に変更することにより、立法権と予算編成権を国会に専属させる。他方、憲法に財政健全化条項を追加。
- ・政党法制定:政党のガバナンスの透明化、意思決定プロセスと責任の所在の明確化。マニフェスト等の重要項目以外は党議拘束を外す。
2.地域主権
- ・地域主権型道州制に移行。各道州に課税権を移譲し、各道州が独自の税制の企画立案と財政運営の権限と責任を持つ。
3.公務員制度
- ・首相の意思決定をサポートする国家戦略スタッフを設置。誰が首相になってもその職務を遺漏なきようサポートする体制を整備。国家戦略スタッフは、首相の在任期間に合わせた政治任用(年俸制、首相任期と同じく4年の契約期間)とする。
- ・各省庁の幹部(課長級以上)もすべて年俸制の政治任用とする。キャリア官僚には40歳定年制を導入。必然的に天下りの全廃となる。キャリア官僚は40歳以降、①国家戦略スタッフ、政党や議会スタッフ等の政治任用(年俸制、最長4年の契約期間)として行政府ないし立法府に残るか、②民間企業等に再就職するかの選択をさせる。40歳までに行政官としての専門性を身につけることができなかったキャリア官僚は、政治任用の幹部(各省庁の課長級以上)になれない仕組みとする。
国家基本政策:すべては日本の未来のために
1.外交防衛:国益重視
- ・国連安全保障理事会の常任理事国入りを目指す。その前提として、国連決議の下、自衛隊の国連軍指揮下での活動を可能とするため、集団的自衛権に関する法整備を行う。
- ・国家の独立とは、①自国民から構成される独自の国防軍の編成、②強制通用力を持つ独自通貨の発行、③国家活動の財源を調達する徴税という三要件を満たして初めて成り立つ。我が国の現状は、残念ながら上記③の徴税権を除き、他の二要件①②は完全に達成できているとはいえない。そこで、第二次大戦後100年となる2045年を目標として、以下二点の実現を図る。
- ① 外国軍の自国内駐留を全廃する。国土と国民を自力で守ることができる、そして、国家としての生き残りを自力で担保できる体制を整備する。
- ② 貿易自由化、(共通通貨型ではない)決済同盟型のアジア通貨統合、新たな国際通貨制度のルール設定を我が国政府として主導する。
2.社会保障:すべては若者の利益に
- ・世代間格差の是正。公的年金制度に世代別の勘定区分を設置。世代ごとの受益と負担を一致させると同時に、世代間の財源の移転を明確化。
- ・高齢者向けの社会保障関係費の圧縮。公的年金の現物給付(介護施設での終身居住権、介護サービス受給権等)の拡大と現金給付の抑制をセットで進める。公的医療保険のフルカバー期間を例えば満75歳までとする。
- ・国税庁と日本年金機構等の合併により、歳入庁を設置。職業の違いによる所得把握の不公平(クロヨン、トーゴーサン)を排除。
- ・税金と社会保険料を合わせた「社会保障個人口座」を設け、各個人の受益と負担との関係をいつでもインターネット上で確認できる「社会保障マイページ」を開設する。
- ・給付付き税額控除方式(負の所得税)の導入により、公的年金制度(最低保証年金)と生活保護制度を一体化。
3.経済財政:未来への投資
- ・公会計制度改革(国の財政の複式簿記化)によって日本政府の財政状況を正確に把握した上で、財政・金融一体のマクロ経済政策で新たな経済成長を目指す。
- ・金融政策:日銀及び金融機関全体を対象とする一国経済全体の信用需給の調整を行い、デフレからの脱却を目指す。
- ・財政政策:日銀に100兆円規模の「経済復興基金」を設置し、新たな経済成長に資する投資(例えば、再生可能エネルギーの研究開発等)を行う。高リスクで大規模資本を要する公共事業(エネルギー開発、大規模インフラ整備等)について、新たな「公益資本市場」(仮称)を整備。上場企業並みの財務情報の透明性を確保。
- ・外資を呼び込むため、法人税率を20%に半減。再投資税額控除制度、資本取引規制を通じて一旦流入した外資の流出を防止。
- ・投資促進のための金融・資本市場の整備。国際基準の受入だけでなく、国内の中小事業者等の事情に応じた国内基準の整備が必要。
- ・子育て世代、勤労世代の税負担・社会保険料負担の軽減。
- ・労働市場の流動化(終身雇用を前提としない社会保障制度への移行、中途採用市場の整備、最低賃金規制の緩和等)とともに、同一労働同一賃金を法制化。
- ・新規参入規制の原則撤廃。弁護士、医師、公認会計士、税理士等の業務独占規制の撤廃。原則として名称独占として公益維持のため必要最小限の規制に切り替え、競争を促進させる。
4.地域経済:地域と家族の絆の復活
- ・農林水産業の生き残りのため、農地法、漁業法等の新規参入規制を撤廃。新規参入を阻害する農協の優越的地位の濫用に独占禁止法を適用。農業法人や若者の新規参入を促進。
- ・家族の絆を再構築するため、伝統的な「家」制度を時代に合わせて修正の上、復活させる。そのため、民法親続編・相続編を改正する。
- ・地域主権型道州制に移行した後、各道州は、シンガポール型または上海型の経済成長(成長産業の外資の導入、優秀な人材、教育機関の誘致等)を目指す。
- 例えば、
- ・シンガポール、北京、仁川空港に負けない世界最大のハブ空港を北海道に建設。また、アジア向けLCC(低価格航空会社)のハブ空港を九州・鹿児島に建設。
- ・シンガポール、香港に負けないハブ港湾を四国・宿毛に建設。四国の法人税・所得税をシンガポール並の20%に引き下げ、流通、製造業の外資を呼び込む。四国内では最低賃金制度を撤廃し、雇用の流動化を実現する(四国のシンガポール化)。
- ・東京は、世界最大かつ最先端の金融自由市場とする(東京のニューヨーク化)。世界中の資本を呼び込み、世界中の成長産業に投資する機会を作る。
- ・古都・京都に世界最高の高等教育機関、大学等を誘致する(京都のボストン化)。例えば、あらゆる優遇策を講じてハーバード大学を誘致する。世界最優秀の人材を世界中から集める。
5.教育:日本人としての誇りを取り戻す
- ・日本の歴史と伝統に誇りを持つことのできる歴史教育を行う。
- ・読み書き算盤の基本を習得した上で、他者と違うことで新たな価値を創造する「みんな違ってみんないい」の考え方を広める。
- ・ロジカルに考え、自らの意見をロジカルに伝える技術の習得。
- ・大手企業のサラリーマンになれば安定した給料を貰えて一生安泰という幻想を捨てる。他人に食わせて貰うのではなく、自ら独立して他人を食わせる仕事に役立つ実学(法律学、会計学、工学等)の教育に力を入れる。独立資格である弁護士や公認会計士までもが就職難を訴えるのは論外。
2012.1.31 桜内文城


