Q&A 信用貨幣説①銀行の負債としてのマネー | 桜内ふみき 公式サイト

Q&A 信用貨幣説①銀行の負債としてのマネー

もともとFacebookに投稿していた動画とその解説記事ですが、原因不明ながら先月に続き今月もアクティビティログごと消失するという事件がありました。アルゴリズムの問題だと思いますが、時間をかけて書いた記事が消失してその原因も不明ということでは、Facebookを信用することはできません。

2日近く経ってなぜか復旧しましたが、今後はWordpressに記録した上でFacebookに投稿する形に改めようと思います。


Youtubeでの質問に返信しました。最重要の論点ともいえるので、Facebookでも引用しますね。

Q「日銀当座の付利はベースマネーをふやすのではないでしょうか?」

A 仰せの通り、日銀当座預金への付利はベースマネーを増やします。日銀の仕訳(恒等式)で示すと、

[借方]支払利息≡[貸方]当座預金(ベースマネー)

借方の支払利息(付利)は日銀にとっての費用(コスト)なので、日銀の資本が負債である当座預金(ベースマネー)に振替えられることとなります。

このことは、銀行の場合も同様です。銀行の仕訳(恒等式)で示すと、

[借方]支払利息≡[貸方]預金通貨(マネーストック)

上記と同様に、借方の支払利息は銀行にとっての費用(コスト)なので、銀行の資本が負債である預金通貨(マネーストック)に振替えられることとなります。

両者ともに共通するのは、支払利息は日銀にとっても銀行にとっても費用(コスト)であり、資本を減少させるものなので、自ずと上限(資本)が存在するということです。

では、ベースマネーが増えるとマネーストックも増えるかというと、両者の複式簿記上の勘定連絡は存在しないので、マネーストックが増加することはありません。動画でも述べていますが、「無コスト」でマネーストックが増加するのは、下記の仕訳(恒等式)の場合に限られます。

[借方]銀行システムの「外部」に対する金融資産(融資等)の変動

  ≡[貸方]マネーストック(銀行券及び預金通貨)の変動

異次元緩和政策では、日銀が銀行保有国債を大量に買った結果、銀行システム「内部」の債権債務である日銀当座預金(ベースマネー)が激増しました。しかし、日銀当座預金(ベースマネー)が激増したとしても、上記のマネーストックの変動に関する恒等式の左辺『銀行システムの「外部」に対する金融資産(融資等)の変動』には影響しないので、当然、恒等式の右辺『マネーストック(銀行券及び預金通貨)の変動』にも影響しません。

日銀の異次元緩和が始まった2013年4月以降のデータからも上記恒等式の正しさは証明されています。マネタリーベースは2013年2月末の131兆3043億円から2022年3月末には688兆327億円と5.24倍にまで激増しましたが、その間、マネーストック(M3)は2013年2月末の1143兆4516億円から2022年3月末に1549兆6178億円と1.35倍に増えただけです。要は、金利やマネタリーベースの水準は、お金の総量であるマネーストックの決定には会計的に無関係なのです。

日銀の異次元緩和を主導した「リフレ派」と呼ばれるエコノミストは、「マネーストック=信用乗数×マネタリーベース」という方程式を基礎として、日銀の負債である日銀当座預金(マネタリーベース)を大幅に増やせば、世の中のお金の総量であるマネーストックも大幅に増やすことができると考えてきました。しかし、現実にはマネタリーベースを増やせば増やすほど、それに反比例して信用乗数が低下したのです。

つい先頃は、統合政府(政府及び日銀)のバランスシートについて、まるでデタラメなものをドヤ顔で公表した方もいます。会計リテラシーの欠けたエコノミストが語る財政・金融政策は、社会に害悪を与えていると思います。皆で気をつけましょう。

『ずばり!お金とは何か?”信用貨幣説①銀行の負債としてのマネー”~note連動~』*チャンネル登録よろしくお願いします。

『ずばり!お金とは何か?”信用貨幣説①銀行の負債としてのマネー”~note連動~』*チャンネル登録よろしくお願いします。
タイトルとURLをコピーしました